分析・2012衆院選挙

低投票率の為、組織票が有効に働き、民主党のごたごたによる票離れ及び離党組の反民主作戦及び第3極による反自民グループの票割れにより民主党の大敗と自由民主党の大勝につながった。


自由民主党

小選挙区では約8割の当選、比例区では約3割の当選です。

得票率は小選挙区で43.0%、比例区で27.6%。 

小選挙区では反自民の票が割れたために勝てたことになる。

2009年の選挙で落選した元職のほとんどが当選している。

新人も多く当選し小泉チルドレンが大発生した時の再現といえる。

当選者294人の内、新人は119人と約4割を占める。

その為政治家を志していない人も当選している。


民主党

小選挙区では約1割未満の当選、比例区では約1.6割の当選です。

得票率は小選挙区で22.8%、比例区で16.0%。

小選挙区では票割れの結果、得票率の割りに当選者が少ない。

公示前に230人いた議員が57人に激減。

民主党、日本維新の会、日本未来の党、みんなの党が3党以上立候補している選挙区では票割れで落選続出。

2009年に当選した1回当選組はほとんど落選。

大臣経験者も多く落選している。


日本維新の会

小選挙区では5分の当選、比例区では2割超えの当選です。

得票率は小選挙区で11.6%、比例区で20.4%。 

近畿では小選挙区及び比例区共に強く、次に南関東、九州。

54議席獲得し第3党に躍進。

54人中39人が新人。


公明党

多くが比例区での勝負で22人当選。

得票率は小選挙区で1.5%、比例区で11.8%。 

小選挙区では自由民主党が立候補者を出していない選挙区で、自由民主党の組織票も得て9人当選していて、特に近畿が6人と多い。

議員数は公示前より10人多い31人となっている。


みんなの党

公示前の8人から18人に倍増。

特に比例区での新人12人の当選が大きい。

得票率は小選挙区で4.7%、比例区で8.7%。 

反原発、反TPPなど野党としての一定の支持を得られる可能性あり。


日本未来の党

「みどりの風」からの「日本未来の党」に民主党を離党した小沢派の「国民の生活が第一」が合流し公示前は61人いたが9人に激減。

得票率は小選挙区で5.0%、比例区で5.7%。

民主党離党組58人の中で小選挙区で当選したのは小沢一郎のみで後の6人は復活当選。

選挙後すぐに分派。

小沢一郎の予定通りか?


日本共産党

小選挙区での当選者0.

公示前9人から8人に微減。


社会民主党

公示前5人から2人に半減。

社会民主党を離党して維新の会へ行った人も。


国民新党

公示前2人から1人に。

沖縄の新人1人のみ。


新党大地

公示前3人が1人に。

民主党離党組2人のうち1人が生き残る。



民主党離党者の行方

日本未来の党 58→7人

日本維新の会  7→5人

新党大地     2→1人

国民新党     1→0人

みんなの党    3→1人

自由民主党   1→0人

無所属       2→0人

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 合計      74→14人

 

日本維新の会へ移籍した人は助かっていると言える。

 

民主党を離党し「みどりの風」に入った元小沢チルドレンの福田衣里子(長崎2区)は日本未来の党に変わり、後から合流した「国民の生活が第一」の勢力により近畿の比例に回され名簿最下位にされ落選。

政治の世界というものを思い知らされた。