結びの強度について本やインターネットで色々調べて見たが、強度を紹介しているものは有りませんでした。
そこで徹釣が自分で強度テストを行うことにしました。
強度には静的強度と動的強度があると思います。
その他に引っ張り強度、圧縮強度、摩擦強度、屈折強度等が考えられますが、今回は静的引張り強度をテストしたいと思います。
静的引っ張り強度テストの方法は通常、結んだ糸にオモリをつるし、オモリを増やしていって糸が切れたり、結びがすっぽ抜けたり、解けたりする時の重さを強度とすると思います。
メーカーではモーターや空、油圧シリンダーとロードセルの組み合わせで強度を測る計測器でテストをしていると思います。
動的強度の場合はある一定の高さからオモリを落下させ、それに耐えうる最大の重さで強さを示すと思われます。
いずれにしてもオモリも数多くの種類を用意できず、計測器も作ることが出来ません。
一素人が出来ることでは有りません。
徹釣の感ではラインメーカーはラインの強度テストをやっていると思いますが各種の結びの強度テストはやっていないと思います。
ただ、新素材の場合はそのラインに適した結びを探るための強度テストはしているとは思います。
金具、アクセサリー、完成仕掛けのメーカーではやっていないと感じられます。
いずれにしてもそのデータは社外秘となり、表には出てこないでしょう。
それでも徹釣は強度が知りたいと思ったので、ラインの両端に違う結びをして引っ張り合い、どちらが先に切れたりするかで相対的な強度を知る方法を考えました。
この方法はどれだけ強いかと言う絶対的な強度は分かりませんが、それでもどの結びが強いかと言う事と、どういう原因で切れたりするかと言うことが分かれば弱点も見えてくるので無駄では無いと思います。
それと切れた時の感触で相対的では有るがおおよその強度比が分かるかもしれません。
今後色々な結びについて強度テストを行っていきたいと思います。
今迄色々な結びを研究し新規結びも考えて来て、その強度も比べて来ました。
その中で解った事があります。
それは締め込みがしやすい結びは弱いと言う事が判明しました。
その理由は、締めこみし易いと言う事は何処までも締めこめると言う事です。
つまり、人が締めこんでこれで良しとしても魚が掛かった時、その引きでもっと締めこまれると言う事です。
そうすると締めこまれることにより糸が細くなると言う事です。
そして細くなって強度が低下して切れることになります。
逆に締めこみづらい結びは結びが難しく面倒な所がありますが、締めこみづらい分、魚がかかっても締め込みが進行しないので強度が低下しづらくなります。従って強度が強い事になります。
物事には例外と言うものがあり、いわゆる漁師結びと呼ばれる結びがあります。
漁師が長年の経験により編み出した結びで、簡単な結びの割りにそれなりの強度があります。
只、漁師結びには簡単な結びのゆえに欠点もあります。
それは緩みやすいと言う事で、釣りをしている最中でも時々締め直す必要があります。
それをやらないと魚がかかった時にすっぽ抜ける可能性があります。