スーパーウェポン紫電改は鼻カンまわりの鮎仕掛けです。
スーパーウェポン紫電改は背バリ仕掛けです。
スーパーウェポン紫電改はご存知鮎釣り名人の主藤秀雄さん考案のスーパーウェポンをヒントに徹釣がオリジナルで改良、改造したものです。
スーパーウェポンとはかなり違っていますので徹釣オリジナルの鮎仕掛けと言ってもいいと思います。
スーパーウェポンに限らず背バリ仕掛けは、鮎が掛かった時に背バリが外れないと取り込みに苦労します。
特に抜きづらくなります。
スーパーウェポンを使っていた頃に抜けなくてもたもたしていて、掛かり鮎に逃げられたことが何度か有りました。
そこでスーパーウェポン紫電改は鮎が掛かった時に、背バリが必ず外れるように作られています。これにより鮎が掛かった時はノーマル仕掛けと同じ様になり、抜き取り込みも楽に行えます。
そしてスーパーウェポン紫電改は鮎釣り名人の伊藤稔さん考案の「極楽背バリ」にも変身できます。
さらにノーマル仕掛けにも変身できます。
スーパーウェポン紫電改は1995年より使用しております。
当初はフック付きV背バリが無かったので自分でパーツを半田付けして作っておりました。
現在では市販されていますので随分楽になりました。
ホームページ開設1周年を記念して公開することにしました。
スーパーウェポン紫電改を使うとオトリ鮎は良く泳ぐようになります。
しかしオトリ鮎への負担が軽くなるせいか、余り細糸の水中糸を使うと逆に泳がなくなることがあります。
流速や場所にもよりますが、ナイロン糸の場合0.25号ぐらいが良く泳ぎます。ノーマル仕掛けよりも太糸を使えますので経済的な糸を使えます。金属糸では0.1号で充分に瀬で泳ぎます。
それではスーパーウェポン紫電改の作り方を順に述べていきます。
まずKATSUICHIのスライドリングを改造します。
市販されているままだとリングが開いてオトリ鮎と掛かり鮎両方に逃げられる、いわゆるどんぶりになることがあります。
後で見てもリングは閉じているので原因として糸切れを疑いますが、リングが瞬間的に開いていて糸が外れているわけです。
そこでリングの端を半田付けしてクローズドループにします。
半田はΦ0.3mmのヤニ入りを使うと半田付けし易いと思う。
スライドリングです。
見えるかどうか分かりませんが半田付け済みです。
スライドリングを半田付けします。
つけ糸0.8号をライターであぶり焼きコブを作りリングに通します。
根巻き糸で巻き最後はとっくり結びを何回か行い固定します。
スライドリングの余り部分をニッパーでカットします。
瞬間接着剤で固めます。この時リングの中に爪楊枝を差し込んでおくと接着剤がリング内に入らず接着しやすくなります。
つけ糸をリングから20mmの所で8の字結びを行い5mmぐらい離してさらにもう一回8の字結びを行い余り糸をカットします。
ゴーセンの鮎ハリス1.5号でハナカンに、ちちわ結びをします。
Wラインでとっくり結びをします。
Wラインで片結びを1回行い、結び目をハナカン側に寄せます。
余り糸側でとっくり結びを1回
行います。
スライドリングを通し、ハナカンから25mmの所で折り返し8の字結びでリングを作ります。
ここで使うハリスは固くてぱりっとした感じのものが適していると思う。
8の字で輪を作るとき仕掛け作り道具の先がかぎ状になった針が便利です。
輪はなるべく小さく作るのが望ましい。
昔、輪を作らずハリスに8の字でコブを2個作りその間にフックを掛けた仕掛けの時、引っ張られるとコブでフックが開く状態になりフックが外れることがありました。
輪にしてからはフックが外れる事は有りません。
ハナカンの結び部分に瞬間接着剤を塗ります。
この時スライドリングは反対側へずらしておくこと。
短い長さでの8の字結びが大変になってきたので「もやい結び」に変更しました。
もやい結びを行った後にハーフヒッチをループに1回おこなって緩み止めとします。
木に釘を打ち頭を切った物を作り、ハナカンから25mmのところを釘にひっかけ「もやい結び」を行います。
こうするといつも同じものが作れます。
背バリは「がまかつ」の「フックVⅡ背バリ」(ブイ・ツー)の1号を使います。
フック部分をらせん状に改造します。
市販のままだと鮎が掛かってもつれた時に、外れることがある為、外れにくい「らせん状」に改造することにしました。
「フックVⅡ背バリ」が製造中止になったのでカツイチのごくらくVB2に変更しました。
これは硬くて折れてしまうので上図のようならせん状に改造できないので0.6mmのテフロンチューブを被せてループ状にします。
写真ではもうテフロンチューブを被せてあります。
チューブを被せただけでは、やはり具合が悪いのでらせん状のフックを自作することにしました。
バイスに掛けバリを挟み軸を垂直に出します。
この軸に0.3mmステンレス硬線を1回半巻き付けます。
0.3mmステンレス硬線を2つ折りにします。
端から20mmほどの所で手で折り曲げます。
らせん形状にする為に治具を作りました。
無くてもいいんですが一応ハンドルを付けました。
折れたドリル刃の軸を打ち込み突起としました。
すぐ近くに細穴を開けました。
バイスの右サイドに掛けバリを挟みステンレス硬線を掛け、治具を掛けバリの軸に差し込み回しステンレス硬線をらせん状に加工します。
二重のらせん形状が出来上がります。
こうすると0.3mmの隙間を持ったらせんが出来上がります。
3回巻きをしています。
切断して分解すると2個出来上がります。
長さは10mm。
多数造り熱処理して焼き入れをしました。
数年分を作りました。
V背張りに半田付けしてこのような形にします。
余分な部分を切断して
このような形にします。
沢山作りこれらを熱処理します。
接続する背バリはこれ
木にV背バリを差し込み、この状態で半だ付けします。
完成形です。
ツケ糸1.2号を使います。背バリから80mmのところに8の字でコブを作ります。
ミシン糸で片編み付けを10回行います。
片結びを編み付け部分に寄せて1回行います。
ミシン糸のWラインに対しツケ糸0.8号でユニノット3回を行います。
ユニノット部分を編み付け部分に寄せてからミシン糸のWラインで片結びを2回行います。
ツケ糸1.2号に焼きコブを作り、根巻き糸で背バリと一緒に巻きつけます。
背バリから80mmのところに8の字でコブを作り5mmほど離して8の字でコブを作ります。
ミシン糸ポリエステル100%#50or#60で付け糸1.2号に片編み付けを10回行います。片結びを編み付け部分に寄せてWラインで1回行います。ミシン糸を両サイドに開きながら結び目が編み付け部分に寄るようにします。
ミシン糸のWラインに対しツケ糸0.8号で3回巻きつけたユニノットを行います。
ツケ糸の余り糸をカットします。
ユニノット部分を編み付け部分にスライドさせ寄せます。
ミシン糸のWラインでツケ糸0.8号と一緒に片結びを2回行います。
この時1回毎にミシン糸を両サイドに開きながら結び目がユニノット部分に寄るようにします。
つまり電車結び風にします。
片結びを寄せるには仕掛け作り道具が便利です。
ツケ糸0.8号の100mmの所に焼きコブを作り、寝巻き糸で逆バリをつけます。
瞬間接着剤で背バリ、ユニノット部分、逆バリ部分の巻き付け部を固めます。
瞬間接着剤をつける時、直接付けるのではなく一度、フィルム、プラスチック、アルミホイール等の浸透しないものに垂らし、爪楊枝の先に移してから付けると良いでしょう。
特にユニノット部分につける時には編み付け部分に付かないように注意する必要があります。
徹釣は逆バリに「スピナープロサカサ」を使っています。
3本、4本イカリを使った時、いつも同じハリの針先が甘くなります。
スピナープロサカサを使うと針が回転することにより満遍なく磨耗するのでハリの交換時期を長く出来るからです。
「スピナープロサカサ」が製造中止になったので新発売のカツイチの「エキスパートサカサ」2号に変更しました。
中ハリスにミシン糸で編み付けを行うのは、オトリ鮎の大きさに合わせて逆バリの位置を変えられるからです。
又、大きな鮎が掛かった時、編み付け部分がずれることにより中ハリスが切れるのを防ぐことが出来るからです。
中ハリスを1.2号と0.8号の2本に分けているのは、1本の中ハリスだけで仕掛けを作った場合に逆バリからはみ出た中ハリスが掛けバリのハリスと絡んで掛けバリの動きを邪魔することがあるのではないかと言う懸念があるからです。
これはあくまで推測ですが、可能性のある事だと考えられるのでトラブルは極力排除する為に逆バリから中ハリスがはみ出ない仕掛けにしています。
スーパーウエポン紫電改 スタイル
通常はこのような状態で使用します。
フックV背バリをループに掛け、背バリを打ちます。
極楽背バリ スタイル
フックV背バリをハナカンハリスに掛け背バリを打ちます。
ノーマル スタイル
フックV背バリをひっくり返してハナカンハリスに掛けると、背バリの針先が上を向きノーマル状態になります。
通常はスーパーウエポン紫電改 スタイルで使用しますが、流速がある瀬や深トロの時は極楽背バリ スタイルにします。
スーパーウエポン紫電改とオモリの組み合わせも出来ますが、その時のオモリは小さくてすみます。
又スーパーウエポン紫電改を使ってオトリが泳ぎすぎる場合にも、チビオモリを使うことがあります。
スーパーウエポン紫電改を使われた場合の感想をお聞かせ下さい。
よろしくお願い致します。