遠投カゴⅢを製作途中に欠点があると思い、その解決策のアイデァが浮かびました。
まずオモリ部分にしわが出来見栄えが良くない。
オモリとイレクターの接合部分に段差が出来、空気水中抵抗が大きくなる。
構造的にオモリとカゴ部分が分離するので空気水中抵抗が大きくなる。
加工が面倒な割に飛距離増大の効果が得られない。
等々の欠点が見られたので今回Ⅳを製作することにしました。
このためには「遠投カゴ用オモリ鋳型Ⅱ」が必要です。
イレクター J-50Bをチューブカッターで切断します。
この時J-50Bと書かれたエンボス部分をカッターで削り平らにします。
こうすることにより真っ直ぐカットできます。
カットする位置はテーパーから直線になる所についているスジから7mmの所です。
切断した円すい部分の内側にあるリブ4本にニッパーで傷を付けます。
これはここに鉛を流し込んだ後、鉛が抜けないようにする為です。
ニッパーの先端でリブを切断すればできます。
加工品①
発砲スチロールを円すい状に加工します。
Φ25mmの浮き用発泡スチロールです。
発砲スチロールにホットボンドを塗り、イレクターJ-50Bに圧入します。
そして中心にΦ2mmの穴をあけます。
イレクターの横に空気、水抜きの穴Φ4mmぐらいを4か所あけます。
そして一番最初に切断したイレクターの胴をイレクター専用接着剤で接着します。
加工品②
ステンレス硬線Φ1.6にY型裸圧着端子を圧着します。
圧着するとステンレス硬線が曲がるのでこれを修正します。
そして圧着端子の先端を写真のように開きます。
鉛からステンレス硬線が抜けないようにするためです。
加工品③
遠投カゴ用オモリ鋳型Ⅱを用意します。
鋳型に加工品①をセットします。
ここに枠をセットし、加工品③を差し込みます。
ステンレス硬線を真ん中の穴に通し蓋をします。
ここに溶けた鉛を注ぎます。
冷えたらフタを取るとこんな感じ。
出来上がりです。
加工品④
J-110Aをチューブカッターで切断して薄くします。
紙ヤスリで切断面を綺麗にすると同時に薄くします。
中心にΦ2の穴をあけます。
2個用意します。
ホットボンドを充填します。
ガン玉6Bを4個入れ、別のJ-110Aにもホットボンドを充填し合わせます。
プレスします。
ホットボンドを充填する作業は素早く行います。
この時中心がずれないように注意深く合わせます。
完成です。
加工品⑤
はみ出したホットボンドを綺麗に取ります。
もう一度中心にΦ2のドリルを入れます。
加工品④に加工品⑤と加工品②を通します。
更にビーズとショックアブソーバーのゴムチューブとビーズを通し最後にリングを作ります。
この状態でコマセを入れます。
完成形です。
この形で空中及び水中を進みます。
と、思います。
水流を与えても分離しません。
空中でもこの姿勢で飛んでいくと思います。
後尾のすぼまりで反転流が発生するので、後ろから押される格好になるので開きにくくなると思います。
もし、万が一この様に開いたら加工品⑤のくびれ部分に気流または水流が当たりコマセ側に押し付けられるのでコマセが出てしまうことは無いでしょう。
つまり、この様な形になると思います。
実際にわざと開いて水流を当ててみると、思った通りになりました。
しかしこれは最悪の場合で、多くは開かずに飛行または水中落下するものと思われます。
水の中に入れて見ました。
このように間が開きここからコマセが出ます。
目的の棚あるいは海底で開きコマセが出ていきます。
シルエットとしては「遠投カゴⅢ」と同じですが、製作はこちらの方が断然楽で形も美しいと思います。
飛行中にオモリ部分とコマセ部分が分離しないので空気抵抗及び
水中落下抵抗が小さくなるので、良く飛び水中を早く落下すると思います。
そして空中及び水中でコマセをばらまくことも無く、コマセが無駄にならず目的の位置でコマセが放出されることでしょう。
このコマセカゴは浮きを使えば、目的のタナでコマセを放出でき、浮きを使わない場合は海底に到達した時にコマセを放出できると思います。
つまり、コマセの無駄がなくなります。
理想的なコマセカゴが出来たと自負しております。