自動シャクリ機の2号機を製作することにしました。
コンセプトはコンパクトな形状、スッキリと収納でき、安価に仕上げる、です。
安価に仕上げると言っても、すぐ錆びたり故障するような部品は使わない。
自動シャクリ機の1号機は自動シャクリ機と言うものがどう言う物か良く分からず作りました。
まずモーター・ギヤユニットを製作し、それが入るボックスを選定し、それに合う竿受け部を製作しました。
その為ボックスが大きくなり高いアルミボックスを使うことになりました。
そこで2号機は必要な物が入るであろう最小限のボックスを選定し、そこにどう取り付けたり、組み入れたりするかを考えることにしました。
もしピッタリのボックスを製作しようとした場合、手間がかかり部品代も高くつき市販のボックスより高くついてしまうでしょう。
また速度の制御には可変巻線抵抗器は使わずPWMモータードライバーを使うこととします。
可変巻線抵抗器は構造がシンプルで頑丈で使い方も簡単ですが、意外と高価でエネルギーの利用効率も悪く負荷変動に弱い。
負荷変動に弱いとは、モーターに負荷が掛かると電流が増加し、その為可変巻線抵抗器の電圧降下が増加し、モーターへ印加される電圧が低下するのでモーターの回転速度が低下するということです。
つまり竿の上げ下げや竿の本数、長さによりスピードが変化するといううことです。
例えば竿を複数本セットして動作させている時、1本持ち上げると動作が遅くなったり停止してしまうことになるかもしれないということです。(バランス分銅で負荷が軽くなっている状態からバランスが崩れ負荷が重くなってしまうため)
その点PWMモータードライバーはエネルギーの利用効率が高く、負荷変動にも強く価格も現在では安価になっています。只過負荷には弱いのでその点に気をつけ保護回路等を設ける必要があります。
まずボックスをプラボックスの中から選定することにしました。
その方がアルミボックスより安いものがあると思うからです。
色々と観て回った結果プラスチック工具ボックスでいいのがありました。
このボックスなら何とか入りそうです。
安いのが決定要因です。
このボックスに組み込むことが、制約のある中で仕様を実現することがパズルを解くみたいで面白いと思います。
大体の構想ができていますので実現に向かってコツコツと今年の冬までのシーズンに間に合うように仕上げたいと思っています。
材料は左から
L15×15×t1×50
L50×50×t3×50
角パイプ15×15×t1.5×135
L30×30×t3×175
蝶番 ステンレス64mm ×2
L30×30×t3×175
材料は上から
アルミフラットバー 20×t2×100
角棒 10×10×30
角棒 10×10×140 ×2本
角棒 10×10×165 ×2本
材料は左から
フラットバー 20×t2×60
角パイプ 15×15×t1.5×60
角パイプ 15×15×t1.5 ×100 これらを2組製作。
材料は上から
ユニクロロングUボルト1/4×34/98 3本
角パイプ15×15×30 2個
Lアングル30×30×t3×175
アルミバー t2×20×30 2個
PWM(スイッチング)方式DCモーター速度可変キット
可変範囲: 約2~99%
サイズ: 32×32mm
回路電圧: 5~15V
モーター電圧: 1~50V
価格: 500円
モーターのマイナス極がモーターケースと繋がっているので、OVとの間でPWM駆動掃引すると全ての金属部分にPWM信号電圧が印加されるので電波障害になりかねず、場合によっては感電することもあり得るのでベーク板で絶縁します。
95Tギヤに3.2×5mmのジュラコンスペーサー4個を使いt3アルミを加工した円盤を取り付けました。
これは竿の早上げをさせるためのカムです。
同じように一時停止のタイミングを検出するドグを取り付けました。
マイクロスイッチも取り付けました。
ロングレバータイプで竿の早上げ位置を検出します。
ショートレバータイプで一時停止の位置(竿の最下降点)を検出します。
PWMモータードライバー基板を改造しました。
FETをより高性能な低ON抵抗、大電流のNチャンネルMOS-FETの2SK2956に変更し、放熱器も取り付けました。
ダイオードD1はファーストリカバリーダイオードFR306-800V3Aに変更しました。
これらにより、より多くの電流が流せるようになるので余裕で使えるようになります。
基板用可変抵抗器を取りはずし、外付け可変抵抗器に接続します。
バランス分銅を取り付けるバーを製作しました。
15×15×t1.5の角パイプに10×10の角棒を通し抜けないようにストッパーをつけ分銅を掛けるフックを付けました。角パイプには引っ掛けるための溝を付けました。
モーターに取り付けてある50Tのギヤが高負荷を掛けるとギヤが変形しかみ合わせが外れ滑るのでギヤを交換しました。
50Tの物は元々タイミングベルト用のプーリーであり使えるかなと言う疑問を持ちつつも模型店でこれしかなくピッチが合って安かったので購入しました。
しかし実際に負荷を掛け動作確認をしたところ使えないと分かったので正規のギヤを購入することにしました。
試運転の結果、速度を最低に設定しても動作が速すぎるので改造することにしました。
竿の早上げ機能の為、通常の速度から早くなるように設計している為、PWM周波数があまり変化しないように最低速度が半分になるように設計したために起こった現象です。
そこで通常時と早上げ時とそれぞれ個別に速度設定できるように設計変更しました。
それぞれ2~99%の速度可変が出来ます。
従って早上げだけでなく遅上げも出来るようになりました。
ただこれに意味があるか分かりませんが。
PWM周波数は15KHz~20KHzに変化します。
ボリュームの定数を変えただけで部品の追加は無く、回路変更だけで出来ました。
これで自由で思い通りの動作が出来るようになりました。